地球上の生物は総てガスの存在によってその生命を維持している。大気を構成しているのは約80%の窒素、約20%の酸素、微量のアルゴン、ヘリウム、炭酸ガス、ネオン、キセノン、クリプ トン等である。とりわけ、酸素はほとんどの生物にとって必要な物質であり、動物も植物も日常的に酸素を生産したり、消費したりしている。これらのガスが空気分離技術の確立によってヨーロ ッパで人工的に生産されだしたのは19世紀後半である。その当時 の科学者は実験により普通の空気を吸っていると何事も起きないが、密閉された容器の中で火を燃やし、その後でその空気の中に動物を入れるとその動物は死んでしまうことに気がついた。それが酸素のあるなしによることが分かったのはかなり経ってからであった。当時はまだ酸素の存在が明確になっていなかったので、普通の空気は「よい空気」、ものが燃えた後の空気は「悪い空気」と呼んでいた。空気の中で物が燃えるのは酸素が燃える手助けを するためであり、酸素が無くなった空気の中では燃えることは無 い。そして、酸素が無くなった空気の中では生物が死んでしまうことが分かったのである。
その後、科学者の懸命な実験、研究によって、空気を酸素、窒素、アルゴンに分離する技術が確立され、工業ガスの生産、販売 が行われるようになった。したがって工業ガスのビジネスが始まったのはわずか100数年前のことに過ぎない。
そして、日本にこの空気分離技術が入ってきてから、2007年で100年になる。初めの頃は酸素を生産するためにその技術が使 われた。酸素とアセチレンガスを混合させて、鉄を溶接あるいは溶断するために必要であったからである。アセチレンガスはカー バイドに水をかけて発生させていた。この溶接・切断の技術が造船や鉄道分野で大いに活躍し、酸素、アセチレンガスの需要が拡 大していった。日本の工業立国とガスの発展は同じ軌道をたどっているといってよい。
一方で、酸素は医療分野においても注目された。大正時代に流 行したスペイン風邪の時には酸素を吸えば良くなるといわれ、酸素ガスが大いに売れたといわれている。
現在では、呼吸器系に疾患のある人には酸素を吸入させる治療が普及しており、自宅で酸素吸入をしている患者は全国で約10万人とみられている。この在宅酸素治療を受けている患者は、酸素ガスを持って外出することが出来、日常生活が健常者のようにおくることが出来る。このほか集中治療室では高濃度の酸素を吸入することによる治療も行われている。また、液体窒素の低温(マイナス196度)を利用した治療や炭酸ガスを使う手術も普及してきている。
このように人類をはじめ、あらゆる生物はガスの中で生き、死んでいくのであり、これからも有効な利用法の研究・開発は続けられていく。
2月10号

[1面]
東京電力の電気料金値上げ
「大きな影響受ける」
企業の存続に関わる問題
業界プラントの電気料金 年間60億円増加に
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| 第4回レーザー加工技術展 |
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第4回レーザー加工技術展が4月13日〜15日の3日間、東京国際展示場「東京ビッグサイト」において、参加企業78社の出展をもって盛大に開催された。展示場ではファイバーレーザなど各社の先端発振器技術はもちろん、データ処理やロボットシステムなど周辺技術を含む総合レーザ技術が紹介されており、初日のオープン時から多数の来場者あり、技術への深い関心を示していた。 |
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