河村産業所(愛知県あま市)

2016/03/30 0:56 に Hiroyuki Yokoyama が投稿
生産技術課 鈴村氏
 河村産業所(愛知県あま市)は、昭和13年創業の「一流のものづくり」を通じ、ユーザーに「安心・信頼」「感動」を届ける企業として、現在は小型バスの部品、建機の部品、エアコンの室外機部品などの製造をもって、鉄鋼やメッキ鋼板など、加工処理量月間900トンを誇る企業である。
 同社とレーザ加工機の歴史は古く、そこには確かな技術力を誇る。3次元CO2レーザ加工機の導入に目を向けると昭和63年に1号機導入、28年前から技術を研鑚し 続けており、その技術レベルの高さがここにも覗える。
 現在稼働のレーザ加工機は5台、2次元加工機はファイバーレーザ加工機(4kWタイプ)1台、CO2レーザ加工機(4kWタイプ)1台、3次元CO2レーザ加工機(2kWタイプ)3台である。
 レーザ加工機の加工は、板厚0・6~3・2ミリを中心に6ミリまでの加工を主に行っている。現在のレーザ加工の処理量や担当スタッフの動向について同社レーザ部門の責任者、製造部生産技術課・鈴村直也氏(写真)に聞くと「現在の月間レーザ処理量は約100トン、その板厚は0・6~3・2ミリの処理が中心で、この切断加工は昨年10月末に導入したファイバーレーザ加工機(三菱電機製ML3015eX‐F40:写真)で行い、その他の厚モノ4・5~6ミリの切断はCO2レーザ加工機で行っています。また、マイクロバスの部品などプレス加工後の切断は3次元CO2レーザ加工機3台がフル稼働しています」の言葉が返ってきた。
 そこで今注目の技術であるファイバーレーザ加工機の導入の経緯について聞くと「一昨年末、当時稼働していたCO2レーザ加工機(2kWタイプ)が、その導入後13年が経過し、その処理能力もかなり落ちていました。そんなことから次号機の導入を考えることになりました。当初は、導入価格等を考えるとCO2レーザ加工機(4kWタイプ)の買換えを考えていましたが、ファイバーレーザ加工機(三菱電機製NX‐F:2・5kWタイプ)との比較検討の結果、現在の河村産業所の加工内容であれば、ファイバーレーザのメリットが活かせることが分かり、ファイバーレーザ加工機の導入の方向性が決まりました。そんな時、昨年6月、今回の導入機『ML3015eX‐F40』が発表されました。4kWという出力、その加工能力、導入価格、あらゆる条件が合ったことから同機の導入を決め、昨年10月末に導入しました。それから問題なく稼動し現在に至っています」との事。
昨年10月末導入の三菱電機製ファイバーレーザ加工機
 当時、ファイバーレーザ加工機更新による試算結果として①最新のファイバーレーザ加工機の生産性は現行機の150%以上が見込める②ランニングコスト(電気代・加工ガス代)の削減率は、50%以上を見込める③ファイバーレーザ加工機のイニシャルコストは、CO2レーザと比較してまだ高いがランニングコストおよびメンテナンスコストが削減でき、設備の生涯費用は同程度と試算される④今回の設備更新にあわせて生産支援ソフトを導入し、高効率生産システムを構築する――の結論がでた。
「導入後の加工処理量は1・5倍、電気代は50%以下、このままで行けば電気代の削減のみでCO2機との導入コスト差を11年で吸収できるものと見ています。さらに、メンテナンスコストは、まだ導入後の経過時間が短いので試算していませんが、おそらく半分から3分2は削減できると思っています」鈴村氏の答えがあった。
 そこで今後のレーザ加工の取組みについて聞くと「5台を5名のオペレーターで稼働させており、これを如何に少人数化できるか、また、現在1日8時間に加え、残業2時間、最後にワークをステージにセット後の無人運転を行っているが、より効率の良い運転加工も課題と考えています」の言葉があった。
 最後に今後のレーザ加工機の買換えについて聞くと「2次元CO2レーザ加工機の買換えは、まだまだ先ですが、その買換え時は、やはりファイバーレーザでしょうね。現在、買換えを考えないといけないのは、3次元CO2レーザ加工機ですね。3台の内、その1台の老朽化が激しく、ここでは新たなレーザ技術の検討を考えたい」の言葉があった。
 常に、生産性向上を考えたレーザ技術の研賛に勤めるレーザ部門担当の鈴村氏のコメントに同社の確かな方向性が覗えた。
 今後の同社のレーザ技術への取組みに注目である。
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